ある日のコーヒーの香り

  1. COFFEE
  2. 405 view

秋の夕暮れコーヒー

日が暮れ始めると途端に寒くなってくる。
あっという間に10度くらいまで下がりそろそろストーブの準備をしなくてはと思うこの頃だ。店内は焙煎機の熱気でほんのり温かいのと、香ばしい空気が漂っている。焙煎したものを味見して先日掃除した煙突のことを思う。5〜6年前に一人で煙突掃除をしている時に人差し指を深く切った。軍手の中で温かく感じたくらいで気にならなかったのでそのまま掃除をしていると突然軍手の手首あたりから血が滴り始めた。傷は深く骨で止まったらしいがお医者さんは縫わなくても大丈夫と言い、消毒している間に目の前でダンボールで簡易ギプスのようなものをハサミで作り、そこに人差し指を挟んで包帯を巻いてくれた。お医者さんは濡らすのだけは注意してと言ったが当日からその約束は守れなかった。

コーヒーの香りは色々なことを思い出させてくれる。
それはこういう仕事をしていることもそうだが、コーヒーは色々なところへ溶け込んでいるせいかも知れない。日常の中に溶け込みながら自分の側にいるのだ。その香りと一緒に、何処からともなくいつかの日のことが湧き立つのだ。私にとっては美味しい香りや味わいだけのコーヒーではないのだ。だからこそ、日常的なコーヒーの良さに磨きを掛けたいと思っている。

コーヒー豆の買い付けで海外へ行き、コーヒー豆の消費国と生産国で多くのバリスタと出会いコーヒーの世界観はまだまだ広がっていく。人の魅力はどこからやってくるのか、撮影の折にいつも思う。美しさとは何なのか、近年のテーマとなっている。旅はこれからだ。

caffe gita yuzawa / caffe gita yokote オーナー
株式会社 gita 代表取締役

記事一覧

関連記事

夜空に白い渡り鳥が鳴く

食べ尽くすのではなく、食べ歩きをするということ11月になった。朝晩の冷え込みが増してきた。そろそろ薄氷が張るのかどうなのか、里では紅葉も見頃になった。午後15…

  • 1330 view

雨の声

雨は物に当たって音がするシトシトと降る雨に音はないのだけど何かに打つかって音がなるということだ。とても心地の良いコラボレーション感じる。単体では声にならな…

  • 169 view

コーヒーを模索する

言葉に出ない違和感目先のものに捉われていると着地点がズレてしまって、あれ可笑しいなとなる。よくあることで日常的と片付けたらそれまでだが、小さな疑問や違和感の積…

  • 262 view

雨宿りとコールタール

消えるものと残るもの寒くなって雨音がぽつぽつと聞こえてきた。もう半袖だけでは寒い気温になってきて、里山にも秋が迫って木々の葉も少し紅葉してきている。何かと…

  • 1480 view

コーヒー生豆の香り

しっかりとしたフルーツ感焙煎後のコーヒー豆の香りは芳しく果実に例えられたりカカオを想起させたり色々とある。生豆の香りはというと、これも果実感が強いものから…

  • 3057 view

水たまりの底までビシッと凍ってる

久しぶりの道東@釧路明日から撮影で釧路までやって来た。秋田空港で滑走路の除雪作業の為30分遅延した。千歳発の釧路行きまでには乗り継ぎできない可能性が高いと…

  • 509 view