厄払いと同窓会

  1. DIARY
  2. 5007 view

秋田では中学の同級生が集まり厄払いをしているのですが、これは珍しいとのこと

子どもの頃からそういう風に見聞してきたので特に珍しいこともなく感じていたのだが、「厄払いと同窓会」がセットになっているのはやはり珍しいと大学生の頃に言われたことがある。だからと言って恥ずかしいとは全く感じないが、むしろ秋田だけなのかって思っている。中学の同級生がお盆休みに集まり「厄払い」をしその後同窓会をするのだ。ここ数日間は市内のホテルや飲食店はそういった人たちで賑わっているのだ。

午前中は仕事でエスプレッソをたくさん抽出して15時に会場のホテルへ向かった。
中学を卒業してから約20年ぶりに会う人や、大体15年近くぶりに会う同級生の面々。テーブルを囲めばまさに中学生に戻った感じになり、時折幼稚な話題に大笑いする。授業中に席を立ち上がった時に友人の椅子に画鋲を置きその後飛び上がったことや、消しゴムのカスをノートの端切れに包んで投げてぶつけたこと、赤い羽根募金の赤い羽根に消しゴムをオモリにして背中を的にしてダーツごっこしたこと、全て授業中に繰り広げられた一コマが活き活きと蘇っていた。良い子の皆様は決して真似をしてはいけない。

皆良い歳の重ね方をしていて顔を見れて本当に良かった。
この時期の充実している表情に会えて良かった。全く利害関係のない会話は良かった。いかに仕事にまみれで過ごしているのかを理解することができた。それはそれで寂しいことだが、目標を目指すことの意味も再認識した。

しかし、皆一様にお酒が強い。飲みっぱなしが大半だった。
変わらない箇所と変化していった箇所、20年以上経てば色々とあるだろう。その「色々と」の中に自分が主役の物語がたくさん詰まっていて、それが表情に見えるから人間は面白いのだ。

そんなお酒の後のコーヒーは美味い。

コーヒー豆の買い付けで海外へ行き、コーヒー豆の消費国と生産国で多くのバリスタと出会いコーヒーの世界観はまだまだ広がっていく。人の魅力はどこからやってくるのか、撮影の折にいつも思う。美しさとは何なのか、近年のテーマとなっている。旅はこれからだ。

caffe gita yuzawa / caffe gita yokote オーナー
株式会社 gita 代表取締役

記事一覧

関連記事

来年が幸運でありますように

フィードバックの仕方今年も例年通りにあっという間に年末になった。果たして「あっという間」が良いのか悪いのかは分からないが目紛しく走ってきたように感じている。日…

  • 182 view

不思議な小さな世界

エッセンスエッセンスが欠けてしまうと何か感触がないような感覚になる。そのエッセンスはどこなのか?何事にもどこかに隠れていたりするのだが、なかなか姿を現…

  • 361 view

枯れて咲く紫陽花

枯れて色濃くきれいに咲いているのも好きだが枯れていく様も悪くない。瑞々しい色が退色していってカラカラに乾くと、それまでにない存在感が出てくるドライフラワー…

  • 298 view

月に照らされると見えてくるものたち

静かな夜エアコンは数日前から切っている。日差しも鈍く天気は残暑といった雰囲気もない。夏から秋へと季節は移ろいでいて近所のサクランボの葉っぱは黄色になり落ち…

  • 1094 view

梅雨入りしたそうな

秋田県も梅雨入り例年に比べて少し遅く梅雨入りしたようだ。昨日まで好天で汗ばむ日だったが、一日中しっとりとした空気の中少し肌寒かった。パラパラと雨音を聞きながら…

  • 221 view

8月

暑くも寒くもない梅雨入り前のほんのわずかな季節も良かった。あっという間と言ってしまえば簡単に時間を飛ばせてしまうが、あっという間と言えないほどの良い時間を過ご…

  • 336 view