春の匂い

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面白さと難しさは共生している

先日春先の東京へ行ってきた。
雪解けがぐんと進んで土や木々の芽などの動きも活発になってそれらが混ざり春の匂いが増している。春の匂いと一言にするのは都合が良いのかも知れない。その匂いはと聞かれたところで、これですよと瓶の蓋を開けて見せることができない。匂いには様々な気持ちが詰まっているものだ。そんな秋田から新幹線で東京へ向かった。この日はカメラマン同行している「日本で最も美しい村 季刊誌」の表紙撮影があり見学させてもらいに「世田谷ものづくり学校」へ訪れた。

撮影準備をしている最中に到着し、挨拶もそこそこに室内をウロウロと動き回り定位置はどこが邪魔にならないか探していた。毎号季刊誌の表紙には取材で訪れた土地の食材や特産品を使い食べ物で作り上げている。今回の素材は「アイスクリーム」ということで撮影準備も撮影もスピード勝負なところがある。定位置を決めると冷凍庫からアイスクリームが運ばれてきた。撮影台に置くとアイスは水蒸気を引き寄せてゆらゆらと燻っている。なんだか緊張してくる。

よく観察していると溶ける前と溶け始め、溶けてきた時のアイスクリームは違った表情を見せている。写真にしてしまうと白い塊になってしまう。それがアイスなのかお豆腐なのか、やはり乳製品として見せたいところだ。それは鶴居村取材での話に戻るが、鶴居村は丹頂のイメージが強いのだが酪農が盛んな地域だということがある。手早く素材を並べて少しデコレーションをして撮影を進めるうちに、先に書いた「アイスクリームの表情」が気になってくる。溶けているところはクリームっぽくていい感じもあるね、と様々な意見にスピーディに反応し試行錯誤されていく。面白く難しい。

1つのものが完成されていく中には本当にたくさんの人が関わっている。
アイディアが行動により形に変換され、そこにはコンセプトが生きていく。しかし万人に受け入られることは少なくて、またそれが原動力となることが多い。磨き磨かれて光もするし小さくもなる。自然界の厳しく美しい世界のようだ。ものづくりへの関わり方は人それぞれだが目立つばかりが重要ではない。最初から自分の思い通りにはならないからしっかりと考えるのだ。自分のポジションの底上げはとても大切。ん?なんの話をしているのか。。

見学とは見て学ぶと書いているが、全くその通りで今回の見学は良かった。より愛着の持てる仕事になった。

アバター

コーヒー豆の買い付けで海外へ行き、コーヒー豆の消費国と生産国で多くのバリスタと出会いコーヒーの世界観はまだまだ広がっていく。人の魅力はどこからやってくるのか、撮影の折にいつも思う。美しさとは何なのか、近年のテーマとなっている。旅はこれからだ。

caffe gita yuzawa / caffe gita yokote オーナー
株式会社 gita 代表取締役

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