五感フル活用ノ焙煎

  1. COFFEE
  2. 189 view

何やら虫が多い。
外は風が止んでしまい室内温度がぐんぐんと上昇していく。
窓を開けて空気の流れを作るがそれでは足りなくてエアコンを稼働させてみるがまだ足りない。

暑い季節の到来だ。
そして暑さと一緒に虫の季節到来ということだが、これは頂けない。

特にパソコン仕事と焙煎は容赦ない。
目元、耳元、コーヒーカップの中まで虫がいる。自然豊かな証だ。

夜に焙煎する時は電気を消して行うこともあるくらいだ。明かりを消して勘を頼りに焙煎していた時もあったが、あれは勉強になった。焼き上がったコーヒー豆の風味はいつもと違っていた。どう違っていたかというと、単調さがなく、起伏があり風味は豊かだった。時間と温度の数値だけを見ていたのかと気付かされた。豆の爆ぜる音や香りを追いかけることで豆の現状を想像しての焙煎だった。豆はたくさんのサインを出していたのだと気付かせてくれたのは、このたくさんの虫たちのおかげだった。

人の持つ感覚は訓練次第ではもう少し向上するはずだ。
「視覚・聴覚・触覚・味覚・臭覚」これらを信じる力が必要だ。
ズレの少ない数値は信憑性が高いが、おおよその、誤解を恐れずに言えば過去の統計だ。
しかし今まさに窯の中に入っている豆たちの現場の予測は自身で行いたいと思う人向けかも知れないが、自分で弾き出す数値のグルーヴ感は血が通っている感じがいい。

今のご時世に何を言っているのかと笑われるのかも知れないが、自分を信じるのはとても勇気のいることだ。

焙煎するのは簡単だが、しっかり仕上げようと考えると結構な難しさがある。
焙煎とはある種、コンセプチュアルスキルが求められるのかも知れないかもね。
虫さんたちありがとう。

それではまた。

アバター

コーヒー豆の買い付けで海外へ行き、コーヒー豆の消費国と生産国で多くのバリスタと出会いコーヒーの世界観はまだまだ広がっていく。人の魅力はどこからやってくるのか、撮影の折にいつも思う。美しさとは何なのか、近年のテーマとなっている。旅はこれからだ。

caffe gita yuzawa / caffe gita yokote オーナー
株式会社 gita 代表取締役

記事一覧

関連記事

コーヒー豆の声と言うのはつまり

モノづくりの楽しさと難しさ焙煎や抽出をさらに磨いて、ピカピカになるまで更に磨いて、もっともっととやっている内に陽は暮れて行くし歳もとっていく。自分の技術を磨くのは…

  • 221 view

スペシャルティコーヒーの再現性を高める

ポテンシャルを引き出すには様々な角度から観察をすることだ。しかし、余すことなく引き出すのは少し考えてしまう。全て出し切ってしまえば余計なものまで出てきてしまう…

  • 148 view

珈琲参杯 仙台 資福寺 2017

5月27日〜28日 AM10:00 ~ PM17:00資福寺のある仙台市青葉区北山界隈は、仙台藩の時代から続く歴史的な古刹があり、日本庭園や緑豊かな環境が仙台…

  • 335 view

甘酸っぱい初夏の味わい

春蝉の声午前中は森の中から春蝉の声が響き流れていて、窓を開けていると蜜蜂の羽音が高い音色で通り過ぎていく。時折り野太い低音の熊蜂がホバリングしながら物色していくのをヒ…

  • 37 view

ハンドドリップの妙

抽出技術だけではない仕事柄やっぱりよく聞かれることは「おすすめのコーヒー豆は?」や「ハンドドリップのコツはあるの?」などが多い。もちろん聞かれることにはし…

  • 276 view

桜はもう

コーヒーと恋愛春になるとなんとなく口ずさんでしまう歌がある。サニーデイ・サービスの『東京』というアルバムは1996年に発表された。もう21年前になるけれど…

  • 155 view