本年もありがとうございます

  1. DIARY
  2. 376 view

今年も色々な場所を訪れてたくさんの人たちと出会った。
主に人との出会い、風景との出会い、食べ物との出会いである。
そのどれもが今の自分を創っていて、時にそれらは言葉となって、または行動になって現れたりする。

しかし、ここ数年の間で感じたのは自分の無力さだった。
それは痛烈であった。

ただ、ヘコタレルわけにはいかないから前へ進み、歯を食いしばって踏ん張るのだ。もうそれしかないのだ。
そういう時はきまって、目を閉じれば異国の花や食べ物が笑っていて、海は厳しさと優しさを見せてくれるし、空は不思議でまるで人の心の様に物憂げだったり美しさだったりを見せてくれる。北には北の、南には南のものたちが私の中で賑やかに生息しているのを知るのである。それは色々な地域で出会ってきたものたちであり森羅万象で美しきものである。

自分のコントロールを心がけていても結果的には自分の無力さを舐めることになった。
全く器用な生き方とは違っていたようで、もっと賢くならないといけないと砂を噛むのである。ただ、毎年の抱負には「あきらめない」と掲げているのだが、そういう意味では出来たと思っている。

そう思えたのはやはり「人」がいたからである。
これを読んでくれている人、コーヒー豆を買いに来てくれる人、会いに来てくれる人、一緒に何かを追いかけてくれる人、挙げたらきりがない。たくさんの人が自分の周りに居ることを改めて知ることができた。何も知らないでいたのは自分だったかたと、無力の果てに知るわけだ。

じっとしていたら何も気付きもしなかっただろうし、考えることもなかっただろうと思う。
だから自分の無知を恥じたりはしていない。
気持ちを新たに再スタートだ。

感謝の意を込めて
いつもありがとうございます。
来年もどうぞよろしくお願い致します。

素敵な新年を!

コーヒー豆の買い付けで海外へ行き、コーヒー豆の消費国と生産国で多くのバリスタと出会いコーヒーの世界観はまだまだ広がっていく。人の魅力はどこからやってくるのか、撮影の折にいつも思う。美しさとは何なのか、近年のテーマとなっている。旅はこれからだ。

caffe gita yuzawa / caffe gita yokote オーナー
株式会社 gita 代表取締役

記事一覧

関連記事

コーヒー生豆の香り

しっかりとしたフルーツ感焙煎後のコーヒー豆の香りは芳しく果実に例えられたりカカオを想起させたり色々とある。生豆の香りはというと、これも果実感が強いものから…

  • 2964 view

落ち葉とコーヒーの香り

空気が冷たくて気持ちがいい夕方の散歩が日課になりつつあって歩くとこんなにも寒くなったかと夏を思い返す。夏の酷暑を思い出そうとするのだが、なかなか出てこない…

  • 497 view

トローリ

香りを探して、質感を探して、もう一度、もう一度。…

  • 602 view

春の匂い

面白さと難しさは共生している先日春先の東京へ行ってきた。雪解けがぐんと進んで土や木々の芽などの動きも活発になってそれらが混ざり春の匂いが増している。春の匂…

  • 260 view

ある子猫の生涯

虚無と花子猫が倒れていた。目脂と涎で顔は汚れ失禁していて時折思い出したように苦しく深く息をし、まるで嗚咽するかのようだった。瞳孔は開き血色無く身体は冷…

  • 528 view

スペシャルティコーヒー豆の焙煎は面白い

スペシャルティコーヒー豆が持つ個性を知る思い出コーヒー豆の焙煎はいつもワクワクする。学生の頃にコーヒー豆屋さんに買いに出かけ、カウンター前で豆のことを聞くのが好き…

  • 1169 view