今日春蝉が鳴いた

  1. DIARY
  2. 377 view

森の奥の方から聞こえてきた。
シャンシャンと響く声を聞いて何やら落ち着かなくなってきた。春蝉が鳴き始める頃、窓を開けると心地よいそよ風が流れ込み、緑がキラキラと光り、暖房も冷房も要らぬ大変心地よい季節となる。焙煎をしていても程よく、心なしか上手く焼けちゃう気がするくらいだ。
そんな季節が好きだ。

書き始める前にきちんとコーヒーを淹れて傍に置いた。
書きながら集中し始めたら、おそらくはこのまま冷めるであろうカップの中のコーヒーは数時間前まではアツアツの焼き立てだった。インドネシアのギラついた太陽や、ねっとりとした空気を思い出していたに違いない。ミルに放り込み、贅沢に豆を使い更に極粗挽きにして、軽やかであり透き通った美しい酸を持たせつつ、しっかりボディもあり余韻にはウッディな印象を感じる自分好みの味に仕上げてみた。香りは豆をふんだんに使っているので言うまでもない。

ところで蚊が2匹部屋に入り込んだようだ。
耳元で集中力を奪いにかかっているが、その手には乗らない。足元へ向かったところで胡座をかいているから無駄だ。あれこれと飛んでは離れていくが、向かう敵は蚊ではなく今日は何を書くか定まらず、話が飛んでいる蚊の如くこの文章だ。いつもはこのくらいでお茶を濁してしまうところだが、そればかりでは今後は読者様に先を読まれてしまう。もう少し考えようかと思っている。

何か面白いことが書けるならとうに書いているわけだ。
それでは何故に書くのかというと、書く癖を付けたいのと、書き続けた先の自分に出会いたいと思っている。
いつも何処かでピタリと止まっていたし、休憩のつもりがえらく期間が開いた時もあった。適当な休む言い訳をすればこのブログ程度なら何ら波風も立たないのを知っている。だからそういうのが問題なのだと考えた。

目標へ向かうことはいつでも自分との対峙だ。
今日は書けずとも明日も向き合うべし。

それではまた。

コーヒー豆の買い付けで海外へ行き、コーヒー豆の消費国と生産国で多くのバリスタと出会いコーヒーの世界観はまだまだ広がっていく。人の魅力はどこからやってくるのか、撮影の折にいつも思う。美しさとは何なのか、近年のテーマとなっている。旅はこれからだ。

caffe gita yuzawa / caffe gita yokote オーナー
株式会社 gita 代表取締役

記事一覧

関連記事

枯れて咲く紫陽花

枯れて色濃くきれいに咲いているのも好きだが枯れていく様も悪くない。瑞々しい色が退色していってカラカラに乾くと、それまでにない存在感が出てくるドライフラワー…

  • 313 view

秋模様

9月が過ぎる。そう思って慌てて書き始めるくらいならと、これでも少しは反省している。自分で決めて動くのだけど、その通りにならなさ過ぎてしまうと「やれない理由…

  • 425 view

夏も短ければ残暑もないのか?

夜には13度になり霧が立ち込めてきた梅雨入り前とその合間には夏らしいお天気と気温があった。梅雨明けしてみるとこれはどうだ、めっきり涼しくなっていたような気がす…

  • 263 view

寝酒のコーヒー・ピノタージュ

VANZIJL COFFEE PINOTAGE 2013コオロギの鳴き声と言えばいいのか羽を擦る音と言えばいいのか気になって仕方がない。一昨日部下に聞かれて「…

  • 375 view

月に照らされると見えてくるものたち

静かな夜エアコンは数日前から切っている。日差しも鈍く天気は残暑といった雰囲気もない。夏から秋へと季節は移ろいでいて近所のサクランボの葉っぱは黄色になり落ち…

  • 1259 view