雪解けの音を聞きながら焙煎して思い出したこと

  1. DIARY
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純真無垢な妄想

子どもの頃にふと思ったことだ。
「もしかしたら立って両手で自分の足を持ち上げたら空中に浮けるかも知れない!」我ながらもの凄いひらめきだったと記憶している。しかし、腕力が未熟なために浮けないのかと落胆した。家に戻り父親にそのことを話すと苦笑いしていた表情を思い出す。大人になって力持ちになったら浮くことができると信じていた。今でも、もしかしたらなんてたまに考えたりするが、子どもの頃のあの無垢の心持ちがなかなか続かない。つまらない大人になってしまったのかも知れない。

窓を開けると春の匂いと雪が崩れ落ちる音が入り込んでくる。外の雪の塊はどんどん小さくなって土の見えるところでは草の芽が緑を覗かせている。雪解けでドロドロの大地が美しく思えるのは嬉しさをまとっているからだろう。ガチガチに冷えた世界に穏やかな雰囲気を感じる。最近の焙煎は美味しいシティローストを作れるように考えている。浅煎りにストイックに向き合っていたが、そのお陰か焙煎のメソッドにも変化が出てきた。しばらく技術へ目を向けてきたが素材や飲み手へよりシフトしていこうと思う。コーヒー豆のポテンシャルの引き出すことと、仕上げることの違いが朧げに見えてきた気もしている。

何にせよ春の陽光は心地よくていい。

コーヒー豆の買い付けで海外へ行き、コーヒー豆の消費国と生産国で多くのバリスタと出会いコーヒーの世界観はまだまだ広がっていく。人の魅力はどこからやってくるのか、撮影の折にいつも思う。美しさとは何なのか、近年のテーマとなっている。旅はこれからだ。

caffe gita yuzawa / caffe gita yokote オーナー
株式会社 gita 代表取締役

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