厄払いと同窓会

  1. DIARY
  2. 4575 view

秋田では中学の同級生が集まり厄払いをしているのですが、これは珍しいとのこと

子どもの頃からそういう風に見聞してきたので特に珍しいこともなく感じていたのだが、「厄払いと同窓会」がセットになっているのはやはり珍しいと大学生の頃に言われたことがある。だからと言って恥ずかしいとは全く感じないが、むしろ秋田だけなのかって思っている。中学の同級生がお盆休みに集まり「厄払い」をしその後同窓会をするのだ。ここ数日間は市内のホテルや飲食店はそういった人たちで賑わっているのだ。

午前中は仕事でエスプレッソをたくさん抽出して15時に会場のホテルへ向かった。
中学を卒業してから約20年ぶりに会う人や、大体15年近くぶりに会う同級生の面々。テーブルを囲めばまさに中学生に戻った感じになり、時折幼稚な話題に大笑いする。授業中に席を立ち上がった時に友人の椅子に画鋲を置きその後飛び上がったことや、消しゴムのカスをノートの端切れに包んで投げてぶつけたこと、赤い羽根募金の赤い羽根に消しゴムをオモリにして背中を的にしてダーツごっこしたこと、全て授業中に繰り広げられた一コマが活き活きと蘇っていた。良い子の皆様は決して真似をしてはいけない。

皆良い歳の重ね方をしていて顔を見れて本当に良かった。
この時期の充実している表情に会えて良かった。全く利害関係のない会話は良かった。いかに仕事にまみれで過ごしているのかを理解することができた。それはそれで寂しいことだが、目標を目指すことの意味も再認識した。

しかし、皆一様にお酒が強い。飲みっぱなしが大半だった。
変わらない箇所と変化していった箇所、20年以上経てば色々とあるだろう。その「色々と」の中に自分が主役の物語がたくさん詰まっていて、それが表情に見えるから人間は面白いのだ。

そんなお酒の後のコーヒーは美味い。

コーヒー豆の買い付けで海外へ行き、コーヒー豆の消費国と生産国で多くのバリスタと出会いコーヒーの世界観はまだまだ広がっていく。人の魅力はどこからやってくるのか、撮影の折にいつも思う。美しさとは何なのか、近年のテーマとなっている。旅はこれからだ。

caffe gita yuzawa / caffe gita yokote オーナー
株式会社 gita 代表取締役

記事一覧

関連記事

早くも秋の夜長の雰囲気のコーヒー

夏から秋へ季節の移り変わりは微妙なニュアンスが大切で、ここからキッパリと線を引かれると困惑する。先日に全国花火競技大会が大仙市で開催されたが、2度の大雨に…

  • 328 view

窓ガラスに張り付いた雨蛙

俄雨周囲が暗くなって少し風向きが変わると一気に雨が降り始めると、蝉の声が小さくなり蛙の声に変わっていった。カップの中にはコロンビアとマンデリンで作った…

  • 539 view

夕方に春が待ち遠しい

数日前の夕方は久しぶりに綺麗に晴れて眩しい光を浴びることができた。この季節、日光の温かさはストーブよりも逞しく室内を温めるから好きだ。春が近づくのはなんとも嬉しい気持ちに…

  • 219 view

コーヒー生豆の香り

しっかりとしたフルーツ感焙煎後のコーヒー豆の香りは芳しく果実に例えられたりカカオを想起させたり色々とある。生豆の香りはというと、これも果実感が強いものから…

  • 2474 view

大晦日

そうそう忙しくないのに、追われていたことに気付くと大晦日だ。先週の大雪では毎日除雪に追われて仕事も後回しにな李、今朝も昨日からの雪に呑み込まれている。年末の慌…

  • 411 view