爽快コールドブリュー

  1. COFFEE
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27度の夏日だった。
そろそろ水出しコーヒーを仕込もうかなと思わせ振りなお天気だった。
「水出しコーヒー」というのは近年では「コールドブリュー」などと呼ばれたりしているものと考えて良い。

アイスコーヒーのイメージを聞くと「ビシッと苦くてキンキンに冷えている」といったイメージが聞こえてくることが多かった。確かに子どもの頃に大人が飲んでいるのを飲ませてもらったのを思い出すと、そんなイメージの味がしていた気がする。
アイスコーヒーか、それはそれであっても良いと思っている。

それじゃ、君が作りたいものは一体どんなものかと聞かれたら困るのだが、あるといえばあるので書いていこうか。

苦くて冷たいというイメージは、私にはどうしても真っ先にに「ビール」を想像してしまう。
ま、ビールは飲むとすぐに頭が痛くなってしまうので飲まないんだけどね。

ビールとコーヒーの苦味は成分が違うのだ。
コーヒーの苦味成分はカフェインだという方もおられるが、コーヒーの苦味というのは、コーヒー豆が焙煎される過程で様々な成分が化学変化によって複雑に絡み合って形成されるものであるらしく、また焙煎による焦げ味から由来している苦味成分もある。

ビールはというと、やはりホップ由来の苦味成分があげられる。
製造過程でホップ内に含まれる「ルプリン」という物質の内部にあるα酸が加熱されると「イソα酸」へ変化し、それが苦味の主成分になるらしいのだ。

同じ植物由来でもコーヒーとビールの苦味は感じ方も違ってくるのが面白い。

話を戻す。

個人的にはアイスコーヒーの苦味には大きく反対はしない。ただせっかくの「スペシャルティコーヒー豆」を使うというエゴのもと、特徴的な香りや、味の綺麗さ、酸の持ち味が評価されているのだから、それを活かしたアイスコーヒーにしたいと考えている。それらを活かすとするならば、苦味は風味や味わいを隠してしまいがちだ。
好きも嫌いもあるが、ここは雰囲気の良い酸を楽しむために作るアイスコーヒーをお勧めしたい。

使うコーヒー豆のセレクトや焙煎を巧く仕上げられるととっても爽やかなアイスコーヒーになるのだ。
そして、お勧めしたい飲み方として「甘味料」を加えることジューシーな果汁のようになるのだ。これを飲んでから私は積極的に甘くして楽しんでいる。またこれはアイスアメリカーノも同様で、こちらもぜひ試して欲しいメニューだ。

来月くらいから数量限定でメニューにするのでお楽しみに。

それではまた。

コーヒー豆の買い付けで海外へ行き、コーヒー豆の消費国と生産国で多くのバリスタと出会いコーヒーの世界観はまだまだ広がっていく。人の魅力はどこからやってくるのか、撮影の折にいつも思う。美しさとは何なのか、近年のテーマとなっている。旅はこれからだ。

caffe gita yuzawa / caffe gita yokote オーナー
株式会社 gita 代表取締役

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