変化していく面白さ

  1. COFFEE
  2. 497 view

コーヒーを楽しむ

昨日は無事に「caffe gita yuzawa」をリニューアルオープンできてホッとした。
ご来店くださった皆様からお土産の品を戴いたりと、たくさんのご来店があった訳ではないが終日人が途切れなかった。初めてご来店された方や、懐かしい顔ぶれにホッとさせられたりと改めて胸を撫で下ろしたくなる。

1種のコーヒー豆に絞り、ローストを使い分けてドリップやエスプレッソなどを抽出していくことの面白さは確かにあった。ただただ選べない不便さも否めなかったが。でも、あれもこれも使いコーヒーを淹れることとは違った緊張感が終始身の回りを包んでいる感覚は新鮮だった。これでもかというくらいエスプレッソの味見をし、少し欲張ったら味が破綻し始めたりと、実に面白い勉強だった。

集中すると色々な味わいや変化が見えてきた。
素材の持ち味を把握し、その都度フィードバックしていく感じは今後の焙煎にも良い結果を引き出せる気がしている。

今まで見てきた農園やカフェ、バリスタとのコミュニケーションなどが溢れて出てくる感覚でコーヒーを抽出できるのは本当に嬉しかった。1杯のコーヒーの中にどれほどの景色を織り交ぜれるのか色々と試してみたい。

変化していく

焙煎する前にこんな味わいに仕上げたいとイメージするのだが、それはドリップでのことかエスプレッソでか、ラテなのか、そんな難しく考えなくていいと自分でも宥めてみたりはするけれど、イメージは膨らんでいくから仕方がない。コーヒー豆を窯から出すときに時間も温度も見ないでチェックスプーンから救い出す豆面を見て判断する。あと数秒過ぎたらどうなるのかなどと、まるで海に落ちていく夕日のように刻々と変化するコーヒー豆を見て思う。

焙煎だけでなく、抽出時間や温度、コーヒー豆の粒度、組み合わせは何通りにもなる。
その都度変化していくコーヒーの周波数に自分を合わせていくのは面白い。

変化というのは大変なことだが、必要なことでもある。

コーヒー豆を1種に絞ることできることが増えたが、それゆえユーザビリティは低くなってしまった。
きっと客さんを選ぶお店になってしまったかも知れないが、あれもこれも試してみたい方は「caffe gita yokote」がいいかも知れないな。また、秋田県南部にはカフェやコーヒー屋さんが多く増えているし、何よりクオリティも高いと思う。機会があれば是非お立ち寄り願う。

GWも半ばを越えた。どうか素敵な連休を。

それではまた。

コーヒー豆の買い付けで海外へ行き、コーヒー豆の消費国と生産国で多くのバリスタと出会いコーヒーの世界観はまだまだ広がっていく。人の魅力はどこからやってくるのか、撮影の折にいつも思う。美しさとは何なのか、近年のテーマとなっている。旅はこれからだ。

caffe gita yuzawa / caffe gita yokote オーナー
株式会社 gita 代表取締役

記事一覧

関連記事

スペシャルティコーヒー豆の焙煎は面白い

スペシャルティコーヒー豆が持つ個性を知る思い出コーヒー豆の焙煎はいつもワクワクする。学生の頃にコーヒー豆屋さんに買いに出かけ、カウンター前で豆のことを聞くのが好き…

  • 1076 view

トウモロコシとスイカ

毎日暑い。夏らしいといえば、しっかりと暑い夏になり、その辺の雑草はチリチリと乾いている。今年は例年になく「トウモロコシ」と「スイカ」をよく食べていて、…

  • 560 view

甘酸っぱい初夏の味わい

春蝉の声午前中は森の中から春蝉の声が響き流れていて、窓を開けていると蜜蜂の羽音が高い音色で通り過ぎていく。時折り野太い低音の熊蜂がホバリングしながら物色していくのをヒ…

  • 195 view

6月1日

先月末から春ゼミとホトトギスが鳴き始めた。今年はまだアカショウビンは見かけていないけれど、来ないのかなと少し寂しい気持ちでいる。あの澄んで綺麗に響くこだまのような…

  • 330 view

ドリップする時の『蒸らし』について

粉全体が染み込むようにさて「蒸らし」についてだ。必要か不要かのことではないことを予めお断りしておく。ここでいう「蒸らし」というのは最初にお湯をかけ…

  • 835 view