紛れこむものの作用

  1. COFFEE
  2. 308 view

カエルの合唱が風に乗って聞こえてくる。
そろそろ田圃に水が入る季節だと知れる。こういう里山の田舎では自然からたくさんの便りがある。今年も「アカショウビン」が来てくれた。なかなか姿は見せてくれないが森の中から美しい鳴き声を届けてくれる。2年ほど前にお店の近くまで来るようになり、よく窓から赤い綺麗な容姿を見せてくれてた。けれども、窓ガラスにぶつかってしまい、気付いた時には助けることができなかった。その鳴き声で充分だからどうかそのまま森で過ごして欲しい。

ここ数日は風が強いが、初夏になった様子で毎朝に飲むコーヒーの雰囲気も変えてみようとあれこれ試している。
最近はコーヒー豆を粗めに挽いている。挽いた豆から甘い香りが立ち昇っている。
缶を近付けて吸い込むと甘い香りが記憶を撫でていく。

まるで呼び出されたように現れた異国でのことたちが、手や腕なのか、足なのか背中なのか、私のどこかに宿りコーヒーと再会するのだ。そういうものたちがコーヒーの中へ滑り込んでいくのだが、そういうものたちはやっぱり味や香りとしては見つかり難い。

コーヒーの妙味として何かしかの雰囲気になれば良いなと思うこの頃。

それではまた。

コーヒー豆の買い付けで海外へ行き、コーヒー豆の消費国と生産国で多くのバリスタと出会いコーヒーの世界観はまだまだ広がっていく。人の魅力はどこからやってくるのか、撮影の折にいつも思う。美しさとは何なのか、近年のテーマとなっている。旅はこれからだ。

caffe gita yuzawa / caffe gita yokote オーナー
株式会社 gita 代表取締役

記事一覧

関連記事

夜カフェ@gita lab. とは?

夜カフェとは?田村・細谷がカウンターに立ちでお客様をお迎えする、"あの"懐かしの夜カフェスタイルのカフェタイムです。コーヒーを通して自由なコミュニケーションの場であり…

  • 381 view

春の匂い

面白さと難しさは共生している先日春先の東京へ行ってきた。雪解けがぐんと進んで土や木々の芽などの動きも活発になってそれらが混ざり春の匂いが増している。春の匂…

  • 229 view

夏も短ければ残暑もないのか?

夜には13度になり霧が立ち込めてきた梅雨入り前とその合間には夏らしいお天気と気温があった。梅雨明けしてみるとこれはどうだ、めっきり涼しくなっていたような気がす…

  • 210 view

雪がしんしん降る夜

写真の整理とコーヒー一昨日に出張から戻り水道の蛇口をひねると水が出なくなっていた。数日間留守にしていたので凍ってしまったかと一晩中ストーブで温めて、電気ストーブを配管…

  • 311 view

厄払いと同窓会

秋田では中学の同級生が集まり厄払いをしているのですが、これは珍しいとのこと子どもの頃からそういう風に見聞してきたので特に珍しいこともなく感じていたのだが、「厄…

  • 4404 view