日本で最も美しい村 季刊誌取材 高山村編②

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取材日当日 長野駅〜須坂駅〜高山村役場

当日の朝は昨夜の強い雨が上がり虹が伸びていた。長野駅は立派なものだと終始感心して眺めていた。思いの外風は強い。少し早めに出発し善光寺を訪ねてから長野電鉄に乗り込み須坂駅へ。

誰もいない車内は静かだった。どうもおかしい。。
乗り慣れない他県での交通機関は不安と期待が交じる。向かいの電車は人がどんどん乗り込んでいるのを見て次第に不安になるが、乗り換え案内では1番線だったので時計を見ると出発時刻だった。定刻通りに向かいの列車は走って行った。なるほど、ここが始発だったのね。勉強した。

須坂駅へ向かう途中に千曲川を渡ると洪水で畑が冠水している。これから収穫時期の作物もあるのだから間近で見ていると胸が締め付けられる。赤く実った林檎の樹が泥水に立っている。

須坂駅到着。
バス時刻までほんの数分だ、電車を降りてホームの階段を駆け上がり早足でバス停を探す。バスの扉は開いており飛び乗ると、ここでライターの高橋さんと合流した。編集長ジュリアーノさんは東京駅で足止めになっていると連絡があった。とりあえず高山村役場へ向かった。集合時間まで小一時間あるので昼食をとった。役場裏手の「いちい」という食堂でアシスタントは広東麺を、私はソースカツ丼を注文した。しっかりと手作りで美味しい食事だった。ソースカツ丼は会津でも食べたことがあり気に入っている。

野菜の旨味が凝縮された熱々のスープで体はポカポカだ。

サクッと厚めのカツはさっぱりとした辛めのソースがかかっていた。お刺身まで付いていてもリーズナブル。

【 いちい 】〒382-0800 長野県上高井郡高山村高井4978-10 TEL026-246-6046

高山村役場で集合したが今回の台風21号の影響により村長取材は翌日に延期し、編集長ジュリアーノさんを次の取材をしながら待つことに。途中撮影スポットの松川渓谷の「高井橋」を横目で見ながら「信州高山アンチエイジングの里 スパ・ワインセンター」へ。地元の野菜や果物が並べられて人の出入りも多い。2階の部屋で取材をする。編集長のいない取材は少し寂しい。それでも取材を進められることに強固なチームを感じた。

無事に編集長とも合流し夜は「子安そば 文の蔵」で役場の方たちと軽く打ち上げをする。どのお料理も美味しく、お蕎麦が本当に美味しかった。久しぶりに香りの強いお蕎麦を堪能した。機会があれば是非立ち寄ってほしい。

【 子安そば 文の蔵 】〒382-0821 長野県上高井郡高山村牧1336-2 TEL026-242-2076

いつもとは違う空気と触れる

取材は毎回違う場所や人で埋まっていく。自分の中に白地図があるとするなら色が塗られていく感覚になる。今まで人の話や雑誌や写真で見たものの感触が実態を帯びて色付けされていくのが嬉しい。人の温もりというのは手に触れる感触以外にもどこかへ向けての思いやりだったりもするのだろう。その空気の中に自分をそっと滑り込ませることは新しい自分を体感できる。観光とは少し違うピリッと効いた山椒のような心地よい刺激がある。

コーヒー豆の買い付けで海外へ行き、コーヒー豆の消費国と生産国で多くのバリスタと出会いコーヒーの世界観はまだまだ広がっていく。人の魅力はどこからやってくるのか、撮影の折にいつも思う。美しさとは何なのか、近年のテーマとなっている。旅はこれからだ。

caffe gita yuzawa / caffe gita yokote オーナー
株式会社 gita 代表取締役

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