雨に煙る肘折温泉
翌日は台風の影響もあって雨。時折強い風に大粒の雨が飛ばされてくる。
こうなると撮影場所も限られてしまい頭を抱えるが、傘をさしながら雨ニモ負ズニテクテク歩くことにした。
空から雨が降ってきているが花は綺麗だ。雨は横からもやってくるので、いつの間にか衣服はビショビショになっている。
雨音を聞きながらのインタビュー。
少しの晴れ間に急ぎ足で撮影する。場所の雰囲気に合わせると写真的には露出アンダーになる。それを譲り合いながら露出を詰めていく。
温泉街のスナップもするのだが雨の中歩きながら植物に目がいく。インタビュー時の話を思い返しながら温泉街をスナップしていく。
夕方までじっくりと撮影をして、その後大蔵村役場で集まっている若手農家の集まりを取材した。見るからにエネルギーに溢れた方達だった。若手なりの理想と現実を楽しもうとしている姿は取材した各地でも少なくないが、こうした若手の集まりというのは地域の活性だけではなく勇気に変化していくのではないだろうか。こうしたメンバーがいるからこそ、帰郷を決断したり地域を支えたりする気持ちも芽生えると思う。若者の力は、時には乱暴横暴のように感情的だがコアには素直な気持ちがしっかりとある。そこに目を、耳を、気持ちを向けることは地域だけがすることでもなく一人一人がするべき箇所でもあると感じる。