思いつきで作ったマンデリンとケニアのブレンドが面白かったのは「荒削り」の妙味

  1. COFFEE
  2. 1949 view

思いつきブレンド

集中して焙煎しているとあっという間に時間は過ぎていくが、その都度豆には「こんな感じで」というイメージで焙煎を仕上げている。もちろんそうであっても出来上がりにはブレも多少出てくるのだが、そこをしっかり受け止めれないと修正は難しい。焙煎とカッピングの繰り返しではあるのだけど直感で判断している。

「しっかりボディで花やかアフター」

昨日はマンデリンとケニアがなかなかの仕上がりで自分好みなブレンドができるのでないかと思い付きのブレンドを作る。直感に沿った荒削りの味わいが広がる。まるで太陽降り注ぐ空と大地に駆け抜ける風のよう。あえて整えようとしない潔さが良いのかも知れない。もう少し背伸びして欲張りたいところをぐっと我慢してみると良い時がある。この「良い時」は結果に過ぎないが。。

綺麗にまとめると意外と小さくまとまってしまい面白味に欠けることがあったりするから悩ましい。秋田には「鉈漬け」という漬物がある。簡単に言うと大根を鉈でそぎ切り、甘酒で漬けるというものだが、この「鉈」で切ると断面がザラつくので漬かりやすくなるということのようだ。これはダイレクトに調理法であり、味わいに直結するのだが、先に書いた荒削りの味わいに持たせたかったイメージがそこだ。荒削りには妙味が漂っている。

繊細さと大胆さが結果を面白くするのだろう。これからもどんどん挑戦していくのだ。

コーヒー豆の買い付けで海外へ行き、コーヒー豆の消費国と生産国で多くのバリスタと出会いコーヒーの世界観はまだまだ広がっていく。人の魅力はどこからやってくるのか、撮影の折にいつも思う。美しさとは何なのか、近年のテーマとなっている。旅はこれからだ。

caffe gita yuzawa / caffe gita yokote オーナー
株式会社 gita 代表取締役

記事一覧

関連記事

『四季の珈琲 VOL.44』へ寄稿しました

コーヒーを仕事にするということ4月にカナダ・アメリカへ出張したことを『四季の珈琲 VOL.44』へ寄稿した。私は開業してから今年で15年目を迎え、コーヒー…

  • 663 view

トウモロコシとスイカ

毎日暑い。夏らしいといえば、しっかりと暑い夏になり、その辺の雑草はチリチリと乾いている。今年は例年になく「トウモロコシ」と「スイカ」をよく食べていて、…

  • 601 view

コーヒーに触れる

スペシャルティコーヒーの楽しさ日本を飛び出して外国へ行く。それは遊びでも仕事でも知らないこと知る近道だ。知れば知るほどに、行けば行くほどに世界は広くなって…

  • 328 view

もっと素敵にコーヒーを

先日に「AIZU COFFEE TIME!2019」へ参加してきた。福島県内外の店舗がコーヒーとフード類で約18店舗が出店されているイベントでコーヒーの飲み比べチケッ…

  • 337 view

コーヒーを模索する

言葉に出ない違和感目先のものに捉われていると着地点がズレてしまって、あれ可笑しいなとなる。よくあることで日常的と片付けたらそれまでだが、小さな疑問や違和感の積…

  • 249 view

夜カフェ@gita lab. とは?

夜カフェとは?田村・細谷がカウンターに立ちでお客様をお迎えする、"あの"懐かしの夜カフェスタイルのカフェタイムです。コーヒーを通して自由なコミュニケーションの場であり…

  • 421 view