言い訳の作られ方

  1. DIARY
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煮詰まった。
頭の中で描いては紙に書き出しを繰り返していた。

書いているノートの上に子猫にしては大きくなったピノが寝そべったままノートを覆い尽くすほど伸びてこちらを見ている。
腹が立ったかと言えばそうでもない。

少々クールダウンをしようと外へ出た。
夜空にはキラリと強く光る星が見えたが、あれはきっと金星だろう。

コンビニへ寄って買ってきたのは強そうだったから「しろくま」にした。
買ってきたは良いがこんな大きいの食べるのかと、頭を冷やすなら飲み物でも良かったのに。
食べ始めると頭がキンキン痛むし寒かった。

「しろくま」を体内に取り入れると多少は強くなれた気がする。

確かあれは数年前に熊本へ取材した帰りに立ち寄った鹿児島だ。鹿児島へ着いたら雪が降っていた。
夜には飲みなれない焼酎の美味しさに目が覚めた。飲み方ってあるんだなって思う。

少し酔いながら取材でのことを思い返し、うまく撮影できなかったことに対して言い訳がましいことを考えていた。ただそれがとても嫌な気持ちになってしまったのを憶えている。そういうのは何かの理由にして結果を受け止めないってことで、こんな筈じゃなかったなどとほざくくらいでしか抵抗できない表れに似ている。それではとても仕事は務まらんよ、言い訳もほどほどに、とそう自分に言う他ない。

何でも上手くやろうとする自分と、挑戦しようとする自分が共存していてそれはどこかで矛盾してくる。自分の中で失敗の見え方が違ってしまうのだ。それが右往左往しているうちに言い訳となるわけだと。

そういうちょぴっとほろ苦いことを思い出した。

今日は「しろくま」さんのおかげでどうでも良いことを書く勇気をもらった気がする。また鹿児島へ行ってお礼を言わねば。
皆さんも行き詰まったら「しろくま」を食べてみると良い。たちまちに何かが動き出すことと思う。

それではまた。

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コーヒー豆の買い付けで海外へ行き、コーヒー豆の消費国と生産国で多くのバリスタと出会いコーヒーの世界観はまだまだ広がっていく。人の魅力はどこからやってくるのか、撮影の折にいつも思う。美しさとは何なのか、近年のテーマとなっている。旅はこれからだ。

caffe gita yuzawa / caffe gita yokote オーナー
株式会社 gita 代表取締役

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