コロンビア気分

  1. COFFEE
  2. 420 view

コーヒーを飲みたくなって大抵手が伸びるのはコロンビアだ。こればかりは20年近く変わっていない。

どうしてか。
自分でも分からないでいるが、コロンビアの持つ安心感のある味わいが落ち着くのか、どこか味と香りだけではないような、これだと決められないものがあると思う。まるで何かあった時に、ふと考えてしまう人のようである。そういう心の友に似た存在だろうか。なかなかそういう類な人はいないものだから、コロンビアは私にとってはそういう類の希少なコーヒー豆なのかも知れない。

優しくて、サラリとしていて、丸くて、軽くもない、穏やかな、そんな気分にしてくれる。それはまるで傍で昼寝をしながら尻尾をヒラヒラと振り回している猫のようだ。見ていて堪らず手を伸ばすと、寝てるものかと言わんばかりに齧り付く。。なんて穏やかな午後なのだと、そんな妄想すらさせられる。若しくは、切なそうに鳴きながらデスクに上り、さては寂しいんだなと近寄るとパソコンのマウスをポイっと床へ落としてみたりする。そんな得も言われぬ複雑な感情が湧き上がり、乱心と慈しみが溶けていく不思議な夜だったりだ。いったい何の話だ。

とにかくそういう心の安寧を促すコーヒー豆が、私にはコロンビアなのだろう。


【写真はコロンビア郊外】

またコロンビアへ行きたいな。

それではまた。

コーヒー豆の買い付けで海外へ行き、コーヒー豆の消費国と生産国で多くのバリスタと出会いコーヒーの世界観はまだまだ広がっていく。人の魅力はどこからやってくるのか、撮影の折にいつも思う。美しさとは何なのか、近年のテーマとなっている。旅はこれからだ。

caffe gita yuzawa / caffe gita yokote オーナー
株式会社 gita 代表取締役

記事一覧

関連記事

早くも秋の夜長の雰囲気のコーヒー

夏から秋へ季節の移り変わりは微妙なニュアンスが大切で、ここからキッパリと線を引かれると困惑する。先日に全国花火競技大会が大仙市で開催されたが、2度の大雨に…

  • 342 view

グァテマラセミナーへ

セミナーとSCAJグァテマラのコーヒー農園主からお話をいろいろと聞いてこれる貴重な機会を頂いた。カッピングもできるので今から楽しみだ。コーヒーと言えど様々にあ…

  • 259 view

桜はもう

コーヒーと恋愛春になるとなんとなく口ずさんでしまう歌がある。サニーデイ・サービスの『東京』というアルバムは1996年に発表された。もう21年前になるけれど…

  • 432 view

コーヒーについて

10月に入り朝と夜は寒くなった。そろそろストーブに火を着けたいと悩んでしまう気温だ。だから長袖を着て机に向かっている。先日、久しぶりに神戸へ行きコーヒ…

  • 519 view