磨くということ

  1. DIARY
  2. 239 view

技術を磨くことと自分を磨くこと

焙煎で思うようにいかず悩ましい日々を過ごしていた頃があった。もちろん今だって上手く出来ないこともある。
しかし今思えば、技術というものを追いかけてもそれを駆使する自分ではなかったし、出来上がったものをきちんと評価できなかった。自分でモノづくりをしていてできない理由を広げていったように思う。これができない理由を当時自分を納得させることができた。自分の枠を抜け出すこともしないでよく正当で真っ当なことを口に出していた。それなのに磨けば光ると信じていた。磨き方が悪ければ傷になるだけなのに理想だけは高かった。

誰だって初めは失敗はしたくないと思う。
できると思っていたことが全くできないまま時間が過ぎていくだけに才能を疑う余裕さえあった。自分にはその手の才能がないのかも知れないと落胆した。その頃に才能は平等ではないかもだけど、可能性はきっと平等にあるのだと閃いた一瞬があった。

その日から自分の中では失敗のイメージが変化していった。毎日が実験の日々で楽しかったな。無駄も多かったが経験値は増えたから良しとしてきた。要するに今日より明日の方が可能性が高いということだ。今日ダメだったことを知ったので明日また他の方法で試せるということはワクワクすることだ。結果は同じでも捉え方を変化させた方が前進速度が早いように感じている。伸び代が多い時期にこれをやっておいて損はないと思う。

今朝は焙煎しながらそんな悩ましい日々を思い出したのだ。
失敗は毒ではない。ちょっと飲みにくい栄養剤ってところだ。

コーヒー豆の買い付けで海外へ行き、コーヒー豆の消費国と生産国で多くのバリスタと出会いコーヒーの世界観はまだまだ広がっていく。人の魅力はどこからやってくるのか、撮影の折にいつも思う。美しさとは何なのか、近年のテーマとなっている。旅はこれからだ。

caffe gita yuzawa / caffe gita yokote オーナー
株式会社 gita 代表取締役

記事一覧

関連記事

デスクワークの密かな楽しみ

隣で店長が今日のメニューを書いていた。なかなかスラスラとペンが走らないようで考えあぐねているようだ。時折空を見上げ、指の間に万年筆を挟みパタパタさせている…

  • 372 view

梅雨明け

いつの間にか7月が終わって、梅雨も明けていたようだ。日差しが強くてもカラカラとした天気で過ごしやすかった。いよいよ夏の真ん中に入ってきたのだけど、もう1ヶ月もした…

  • 295 view

桜が咲きましたよ

りんご畑の消毒の音と山里の桜数日前から陽気なお天気で、思わず半袖になってしまいそうな気温がとても良かった。しかし昨日から薄曇りの小雨模様になり気温は低…

  • 494 view

2022年もよろしくお願いいたします。

あっという間に過ぎたと言ってしまえば2021年は何もなかったように感じてしまうが、振り返ればこれまた多くの皆様に支えられて来たと心にズシっと重みを感じている。もうコロナ禍…

  • 526 view

まるで梅雨時期のようなしっとり加減

ちりちりと咲く紫陽花や落葉など一日中どんよりとしたお天気の中、梅雨時期のようなしっとり加減の気温で時折パラパラと雨が降っている。カップの中には2杯目のコーヒー…

  • 491 view

蜃気楼のように湧き上がってきた時間

朝から雨が降っていた。昼頃には少しの間土砂降りになったが久しぶりに土の中まで潤ったんじゃないかな。午後には幾らか青空が見えてきたけれど澄んだ空気は冷たくなっていた。周…

  • 434 view