朝に目が醒めると枕元のノートに書き綴った数行の文章に目が止まり、その脇に小鳥の絵を描いてある。
就寝前にまくらを抱きながら書いていたのだが言葉がまとまらず、ついには小鳥になってしまったのを思い出した。そのまま起き上がらずに布団の中で考えてみる。北海道の朝は寒いのだなんて言い訳にもならない。あと数時間でイベント開始時間だ。何故こんなにも文章がまとまらないのか、どこか悩んでいる様子もあるなと自己分析していたがコーヒーの話しが出来ない訳ではない。コーヒーというのは、なんていうかそのお店の味があるものだ。そこへ割り入ってコーヒーの話をすることに気が引けているようだ。つまりは余計なお節介にならぬよう妙に慎重になっているとも言える。全く他愛のないお話だが、お店とお客さんで繋げてきたお店の味わいは大切にしたい。しかし、この調子だと考えたところで何も見当が付きそうにもなく、とりあえずは笑顔で元気な挨拶をしようと決めて布団から這い出したのだ。
結果的にはイベントは思いの外に盛況だった。
何はともあれ嬉しい気持ちでいっぱいになる。おさわがせした。
ご参加くださった皆様の時間を楽しもうとする姿勢は素晴らしく、反応もよく話にも耳を傾け興味を向けてくれたように思う。また「oncafe」奥山さんご夫妻の多大なるサポートはとても頼もしくあり話すことに集中できたこと本当に感謝でいっぱいだ。最中の話は本題はもちろん話せたつもりだが、道草のあるのんびりした対話もあり印象的な時間を過ごせたと感じている。私自身の感想ではあるが。
イベント終了後、お腹も空いたのでoncafeさんの美味しいスパイスカレーとワッフルでお腹を満たした。そのまま少しお話をして来年も開催しようとなった。名残惜しい気持ちを抱えながら再開を約束した。それにしても良い時間だったな。ご参加くださった皆様、奥山さんご夫妻、スタッフも自らが役割となってイベントを創っているのだと思う。この場を借り心よりお礼申し上げます。本当にありがとうございます。
コーヒーはどことなく人と人を繋げてくれるものだ。
ただ美味しいものとしての役割だけでなく何らかの良い雰囲気があるのだ。その引き出し方は、それぞれのコーヒー屋さんの個性になるのじゃないかな。美味しさだけを追いかけてきた頃には全く見えなかったことだけに、「モノの在り方」という事について深く考えるキッカケをもらったような気がしている。
「在り方」。
まさしく自分を知らないといけないな。現実の自分から逃げていてはならない。
そう思う。
それではまた。