コーヒー、2分後の世界

  1. COFFEE
  2. 438 view

コーヒー豆をミルで挽く。
お湯を注ぐとモコモコと膨れ上がり芳香が立ち昇る。ハンドドリップの面白みはここら辺にあるのかも知れない。エスプレッソは、しっかりとコーヒー豆を計量し専用のミルでその都度豆に合わせたメッシュにする。フィルターバスケットに平に詰め込みタンピングする。味のブレはほぼ自分のせいになるといっても良いくらいシビアだ。

コーヒー豆にお湯がかかったその2分後くらいには誰かの何かを揺さぶるに違いないと、そうイメージを持ちながら抽出していく。

コーヒーにはそういうポテンシャルや不思議な魅力が詰まっていると思うのだが如何だろうか。
美味しさを追求することも、まぁ面白いが、誰かのコーヒーとして一所懸命に熱を発している方が性に合っている。その2分後くらいに口に運んだコーヒーによって表情が変化するのはとてもやり甲斐のある仕事と感じている。美味しいコーヒーはお金で買えるが、お金じゃ買えない面白さだってある。そういうものを育んでいきたいなんて夢のような話ではあるが、夢見ているのである。

コーヒーっていうのは人を魅了するし、割と苦しめたりもする実に甘辛な性質を持っている。コーヒーをコントロールするよりは、自分をしっかりコントロールする方が良いのではと考えてしまうこともしばしばある。いつかコーヒーと自分のコラボレーションが織り成す素敵な即興を楽しんでもらえたら良いなと思っている。それは2分ほどに詰め込まれた凝縮した世界が広がる瞬間でもある。

手元のカップのコーヒーには虫が泳いでいた。
暖かになってきたね。

それではまた。

コーヒー豆の買い付けで海外へ行き、コーヒー豆の消費国と生産国で多くのバリスタと出会いコーヒーの世界観はまだまだ広がっていく。人の魅力はどこからやってくるのか、撮影の折にいつも思う。美しさとは何なのか、近年のテーマとなっている。旅はこれからだ。

caffe gita yuzawa / caffe gita yokote オーナー
株式会社 gita 代表取締役

記事一覧

関連記事

好きと、美味しいコーヒー

自分の「好きと美味しい」はどこからやって来るのか?言葉の意味だけでは然して面白味もなく、端的になってしまう。「好きと、美味しい」はどちらも似ていて状況などによって…

  • 498 view

caffe gita yuzawa 5月1日にリニューアルオ…

店内メニューを考えているうちに出張から戻ったら湯沢店をしっかりリニューアルオープンさせると先日に書いたが、5月1日のオープンに向けてマイペースではあるが着々と進めてい…

  • 1387 view

爽快コールドブリュー

27度の夏日だった。そろそろ水出しコーヒーを仕込もうかなと思わせ振りなお天気だった。「水出しコーヒー」というのは近年では「コールドブリュー」などと呼ばれたりしてい…

  • 583 view

ホールインワン

思い描くところでパチンと音が鳴るように焙煎が上手く仕上がると嬉しいものだ。そしたらドリップやエスプレッソだって狙いを定めたらもっと素敵なコーヒーの準備ができる…

  • 367 view

心を掴むバリスタ

終日気温が低い日だった。どこからともなく蟻の行列がやってくる。朝は見当たらなかったのだがお昼を過ぎると急に増え始めた。困る。甘いものを求めて旅に出てきたのか、…

  • 474 view

NIIGATA COFFEE FESTIVAL 2017 A…

長岡までの道中は本日開催の『NIIGATA COFFEE FESTIVAL 2017 Autumn』のため昨夜に長岡入りした。夕方に秋田を出発して途中でラーメ…

  • 396 view