コーヒー、2分後の世界

  1. COFFEE
  2. 409 view

コーヒー豆をミルで挽く。
お湯を注ぐとモコモコと膨れ上がり芳香が立ち昇る。ハンドドリップの面白みはここら辺にあるのかも知れない。エスプレッソは、しっかりとコーヒー豆を計量し専用のミルでその都度豆に合わせたメッシュにする。フィルターバスケットに平に詰め込みタンピングする。味のブレはほぼ自分のせいになるといっても良いくらいシビアだ。

コーヒー豆にお湯がかかったその2分後くらいには誰かの何かを揺さぶるに違いないと、そうイメージを持ちながら抽出していく。

コーヒーにはそういうポテンシャルや不思議な魅力が詰まっていると思うのだが如何だろうか。
美味しさを追求することも、まぁ面白いが、誰かのコーヒーとして一所懸命に熱を発している方が性に合っている。その2分後くらいに口に運んだコーヒーによって表情が変化するのはとてもやり甲斐のある仕事と感じている。美味しいコーヒーはお金で買えるが、お金じゃ買えない面白さだってある。そういうものを育んでいきたいなんて夢のような話ではあるが、夢見ているのである。

コーヒーっていうのは人を魅了するし、割と苦しめたりもする実に甘辛な性質を持っている。コーヒーをコントロールするよりは、自分をしっかりコントロールする方が良いのではと考えてしまうこともしばしばある。いつかコーヒーと自分のコラボレーションが織り成す素敵な即興を楽しんでもらえたら良いなと思っている。それは2分ほどに詰め込まれた凝縮した世界が広がる瞬間でもある。

手元のカップのコーヒーには虫が泳いでいた。
暖かになってきたね。

それではまた。

コーヒー豆の買い付けで海外へ行き、コーヒー豆の消費国と生産国で多くのバリスタと出会いコーヒーの世界観はまだまだ広がっていく。人の魅力はどこからやってくるのか、撮影の折にいつも思う。美しさとは何なのか、近年のテーマとなっている。旅はこれからだ。

caffe gita yuzawa / caffe gita yokote オーナー
株式会社 gita 代表取締役

記事一覧

関連記事

美味しさのルール

コーヒーを飲もうとハンドドリップで抽出している時に、日頃繰り返し質問されることを思い出した。上手に淹れるにはどうしたら良いか?確かに「どうした…

  • 374 view

夜カフェ@gita Lab.

夜カフェとは?田村・細谷がカウンターに立ちでお客様をお迎えする、"あの"懐かしの夜カフェスタイルのカフェタイムです。コーヒーを通して自由なコミュニケーションの場であり…

  • 1213 view

抽出されたコーヒーの中には

たくさんの人の手遅ればせながら「A FILM ABOUT COFFEE」を観た。生産地へ訪問し始めてから見てきたものが画面に映っていた。知らない内に色々な体験をさせて…

  • 391 view

北海道出張①

久しぶりの景色と匂いが身に沁みるさて、そろそろ北海道のことを書いていこうと思う。自身の備忘録を兼ねて走り書きのように書いていくので読みにくいこともあると思…

  • 377 view

グァテマラ ロス セラヘス

優しい甘さが印象的派手な香りがあるわけではなく、と伝えると面白味のない感じになるけどそんなことはない。ローストしたアーモンドのような甘さを連想してくれる心地よい香りが…

  • 278 view

好きと、美味しいコーヒー

自分の「好きと美味しい」はどこからやって来るのか?言葉の意味だけでは然して面白味もなく、端的になってしまう。「好きと、美味しい」はどちらも似ていて状況などによって…

  • 487 view