言い訳の作られ方

  1. DIARY
  2. 455 view

煮詰まった。
頭の中で描いては紙に書き出しを繰り返していた。

書いているノートの上に子猫にしては大きくなったピノが寝そべったままノートを覆い尽くすほど伸びてこちらを見ている。
腹が立ったかと言えばそうでもない。

少々クールダウンをしようと外へ出た。
夜空にはキラリと強く光る星が見えたが、あれはきっと金星だろう。

コンビニへ寄って買ってきたのは強そうだったから「しろくま」にした。
買ってきたは良いがこんな大きいの食べるのかと、頭を冷やすなら飲み物でも良かったのに。
食べ始めると頭がキンキン痛むし寒かった。

「しろくま」を体内に取り入れると多少は強くなれた気がする。

確かあれは数年前に熊本へ取材した帰りに立ち寄った鹿児島だ。鹿児島へ着いたら雪が降っていた。
夜には飲みなれない焼酎の美味しさに目が覚めた。飲み方ってあるんだなって思う。

少し酔いながら取材でのことを思い返し、うまく撮影できなかったことに対して言い訳がましいことを考えていた。ただそれがとても嫌な気持ちになってしまったのを憶えている。そういうのは何かの理由にして結果を受け止めないってことで、こんな筈じゃなかったなどとほざくくらいでしか抵抗できない表れに似ている。それではとても仕事は務まらんよ、言い訳もほどほどに、とそう自分に言う他ない。

何でも上手くやろうとする自分と、挑戦しようとする自分が共存していてそれはどこかで矛盾してくる。自分の中で失敗の見え方が違ってしまうのだ。それが右往左往しているうちに言い訳となるわけだと。

そういうちょぴっとほろ苦いことを思い出した。

今日は「しろくま」さんのおかげでどうでも良いことを書く勇気をもらった気がする。また鹿児島へ行ってお礼を言わねば。
皆さんも行き詰まったら「しろくま」を食べてみると良い。たちまちに何かが動き出すことと思う。

それではまた。

コーヒー豆の買い付けで海外へ行き、コーヒー豆の消費国と生産国で多くのバリスタと出会いコーヒーの世界観はまだまだ広がっていく。人の魅力はどこからやってくるのか、撮影の折にいつも思う。美しさとは何なのか、近年のテーマとなっている。旅はこれからだ。

caffe gita yuzawa / caffe gita yokote オーナー
株式会社 gita 代表取締役

記事一覧

関連記事

落ち葉とコーヒーの香り

空気が冷たくて気持ちがいい夕方の散歩が日課になりつつあって歩くとこんなにも寒くなったかと夏を思い返す。夏の酷暑を思い出そうとするのだが、なかなか出てこない…

  • 539 view

蜃気楼のように湧き上がってきた時間

朝から雨が降っていた。昼頃には少しの間土砂降りになったが久しぶりに土の中まで潤ったんじゃないかな。午後には幾らか青空が見えてきたけれど澄んだ空気は冷たくなっていた。周…

  • 416 view

春だから

うきうき先日銀行へ向かう途中に猫が飛び出してきた。左右確認もせずに飛び出しちゃって気をつけないとね。と、春なんだなぁって思った。そのあとすぐにトラックが左右確…

  • 249 view

スペシャルティコーヒー豆の焙煎は面白い

スペシャルティコーヒー豆が持つ個性を知る思い出コーヒー豆の焙煎はいつもワクワクする。学生の頃にコーヒー豆屋さんに買いに出かけ、カウンター前で豆のことを聞くのが好き…

  • 1188 view

お盆になると小学校の夏休みを思い出す

夏休み雰囲気が良い仕事を終えてからお墓参りへ出かけた。すっかり暗くなってしまい携帯のライトで足元を照らしながら歩いた。私の家は25代ほど続いておりお墓も数…

  • 427 view

ある子猫の生涯

虚無と花子猫が倒れていた。目脂と涎で顔は汚れ失禁していて時折思い出したように苦しく深く息をし、まるで嗚咽するかのようだった。瞳孔は開き血色無く身体は冷…

  • 532 view