日本で最も美しい村 季刊誌取材 小値賀町編②

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風と波の音が響く朝

仮眠室でウトウトと少し眠っているとターミナル管内が騒々しくなり目が覚めた。
どこからか来たのか、それとも出かける人たちなのか、島の移動手段は船しかなくとても大切な交通機関になっている。以前は飛行機の定期路線があったようだが現在は運休中だ。

外は相変わらずの天候だ。
強く吹き付ける風は温いが気温は高くないから次第に体は冷やされていく。
前日夜に博多で朝食用に買っておいたパンを食べる。

待ち合わせ時間になり小値賀町役場へ向かう。

町長取材。
凛とした緊張感を持ちながらお話を聞いていく。柔和な雰囲気を纏うが鋭さを感じる。
色々な地域で首長のお話を聞くことが多いが、見据えた眼差しに大きな包容力を感じることは少なくない。地域単一のことだけでなく住民や地元産業の在り方を背負うことは容易ではない。

昼食はちゃんぽんと、

焼き魚&お刺身定食。
ヒラマサのお刺身が美味しい。

午後からは古民家再生をする現場で取材。
古きを温ね新しきを知る。

路地を抜ける。

夏蜜柑?

晋弘舎活版印刷所

小値賀町では活版印刷が現役で活躍していた。
デジタル製版に飲み込まれる昨今では活版の強弱のある暖かな文字は美しいと思う。

取材班も体験させて頂いた。

棚から文字版を探し文字を組んでいく。

文字組みが整ったらタコ糸で縛る。

印刷が待ち遠しい。

温かみの住まい

どんなに天候が崩れようと人の暮らしは続いてきた。
取材の数日間では計り知れない暮らしがあり、人の想いもあるだろうと思う。そう思うのは荒天に気持ちを削られている自分を知ってからだ。もしかすると晴天の日には感じ取ることのできない感覚だったのかも知れない。

荒天でも人の笑顔は輝いていた。

その日の天気で一喜一憂している自分が情けなかった。
観光写真を撮りにきたわけじゃない。確かに晴天の美しい景色も撮影したいが、美しき眼差しや微笑み、その素性の撮影だ。そこには無意識に対話があって、撮るべきは暗くとも明るくとも、雨に濡れても風に飛ばされそうになっても人なのだ。天候で左右されるようなものとは違って、そこに住む温かさであったりするのだ。

今回はそのようなことを天気によって教えられた。

コーヒーと写真に囲まれている毎日。日本中を取材したり、海外でコーヒー豆の買い付けを行なっている。いつの日か観光したい。

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