日本で最も美しい村 季刊誌取材 高山村編③

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「話す」「聞く」「撮る」

取材2日目、最初はブドウ農家さんへ。
細い坂道を登りリンゴ畑とブドウ畑が広がって日本アルプスが霞んで見える。台風の影響で雲が早く流れている。農家さんのご自宅へお邪魔してまずは挨拶をする。

何種類かのブドウを干しぶどうにてパッキングされたものをご馳走になったが、これが綺麗でとても美味しいのだ。

インタビューを抜けてロケハンのため周辺を散策する。小鳥のさえずりや犬の鳴き声が実に長閑さを醸している。

晩秋と言うより初冬の気温に感じるが枯れる間際の花は存在感を放っている。

訪れる取材先では毎回カーブミラーに記されている地名を撮ってしまう。見慣れない地名などは旅情をくすぐることもある。

雲が晴れると素晴らしい景色とのこと。未だ台風の雲と風、時折り小雨が降ってくる。

小さな赤い実の木に小鳥が集まっている。

高山小中学校に給食センターが繋がっており見学。建物の設計が見事らしく厨房は徹底的に衛生管理が行われている。また災害時には炊き出しにも使用されるとのこと。清潔な館内に生徒たちの声が聞こえてくる。

高山村役場。
本当に見事な庁舎。重厚感ある見栄えで強そうだった。

子安神社。
毎度の取材で神社を訪れることが少なくない。思い出すと結構な数をお参りしてきた。しっとりとした空気の中静かにお参りした。

高井橋。
紅葉の撮影ポイントでカメラマンがずらりと並んでいた。人も多いが蜂も多かった。こわい。

谷あいの影の部分から浮き出すように色づいた箇所が見える。

薄曇りの中、渓谷に響く濁流の音と艶やかな色に畏怖する。

この日は前日の予定が変更になったため取材が多く気持ちをこまめに切り替え撮影していた。ぶらり旅をして思いつくままの写真とは少し違う何かを掬うように見てしまう癖がついてしまったのか、その「何か」とは実体のない雰囲気だったり声や音だったりと、例えばその時聞いた音や匂いを忘れずにメモを取るようにその場を写していく。それが自分にとっての備忘録にもなりまた誰かのどこかでの記憶として内在しているのかも知れないなと。

写真を深く考えるときりがないくらい深くなる。何事もそういう一面があるのだろうと思う。その深度を知ることでまた自分にも変化がありコントロールしていけるようになっていくのだ。語りかけて聞き、その熱が伝わり写真を撮ることはセッションに似た緊張感や高揚感がある。取材はまだ前半戦、お昼ご飯を食べて次に臨むのだ。

コーヒー豆の買い付けで海外へ行き、コーヒー豆の消費国と生産国で多くのバリスタと出会いコーヒーの世界観はまだまだ広がっていく。人の魅力はどこからやってくるのか、撮影の折にいつも思う。美しさとは何なのか、近年のテーマとなっている。旅はこれからだ。

caffe gita yuzawa / caffe gita yokote オーナー
株式会社 gita 代表取締役

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