スペシャルティコーヒーのこと、カメラマンで訪れる全国各地の取材先でのこと、gitaに流れる素敵な時間をお届けいたします

ブラジルへ行く

2014年9月ブラジルへ向けて出発。成田周辺で前泊しホテルで軽いミーティングをする。ブラジルは遠い。どんな旅になるのか期待と不安の入り混じる高揚感がある。成田空港をお昼頃に出発しニューヨークへ向かう。ニューヨークで1泊して翌日の夕方まではカフェ巡りをする。夜中のフライトでサンパウロへ向かう。成田空港からニューヨークまで約14時間、ニューヨークからサンパウロまで約12時間の長旅になる。

機内での過ごし方もだいぶ慣れてきた。映画を見たり読書したり今までよりも楽しめるようになった。

機内から月を眺める。まだまだ時間はある。

長距離フライト満席で過ごす眠れない時間。

ここで1泊をトランジットできるのは体力的に余裕を感じていたが、外気温は30度をゆうに越えていいる中を想像以上に歩いた。カフェ巡りで感じることはどこの国の人もコーヒーに対して愛着を感じる。全ての人ではないが、そのような方に淹れてもらうコーヒーは楽しめる。

夕方過ぎに空港へ行き、早めに出国手続きを済ませ軽い夕食をとる。ここから約12時間とのこと、先は長い。

幸い隣の座席が空いていたので広く使え、横になって眠れた。機内アナウンスで目が覚めるとサンパウロ上空。初めて見るブラジルは都会だ。

空港へ着陸後、機内で小一時間待機させられた。イミグレーションが開いていないらしいとのこと。どうなってる??毎回のことイミグレーションはスムーズに進まないので不安になって並んでいた。私の番になりパスポートを見せると「グッドモーニング」と一言、ハンコを押してあっさり通過できた。ブラジルは優しいと勝手に思った。

空港から外に出ると、大きなバスをチャーターしてると聞いてはいたが予想を越えた2階建てのバス。とても繋がりにくいがWiFiも備えてある。

快適なシートだった。空港を出てそろそろランチ時間とのことで、ドライバーのオススメのお店へ。バイキング形式の食堂。美味しい。

少し時間に余裕があるとのことでサンパウロ市内を走る。綺麗な街並みで人も多くて大都会。その後、サンロレンソという農園近くの町へ向かう。サンパウロから4時間程と聞いていたが、6時間近くかかっていたように思う。ホテルに着き部屋に入るとがらんと広い。広い部屋に大きなベッドがぽつんとある。小休憩した後、近くのお店で乾杯をする。気温16度、肌寒い中でビールと川魚のフリットにライムを絞る。

翌朝5時起床。ホテル周辺を散歩しようと数人で集まる。部屋のテラスからけたたましくインコの鳴き声で目が覚めていたので眠くはない。電線や街路樹に泊まるインコはまるで日本で言うところのハトやスズメのように感じた。

朝陽が顔を出してキラキラしている。野良犬がずっと付いてくる。石畳の綺麗な街。

朝食はフルーツとチーズをお代わりする。フルーツジュースが美味しい。

朝食を済ませて出発の準備をする。まずは商社へ向かう。穏やかな景色が続き、道路脇の森がジャングルに見える。

赤土の道が勝手なブラジルのイメージだった。

カルモコーヒーに着き、挨拶してカッピングをする。充実した量のカップは体力も必要だ。

冷めるにしたがってキャラクターが変化する面白いコーヒーや質感が滑らかで心地良いコーヒー、様々なことを感じる。

昼食後に再度カッピングすることになり集荷場へ向かう。生豆を選別機にかけてスクリーン別に分ける。

たくさんの生豆が高く積まれている。埃っぽい倉庫内でも生豆の果実香が充満している。集荷場を見てのち昼食。バイキング形式で好きなものを好きなだけお皿に盛り付けて計量する。

昼食後に再度カッピング。素晴らしい豆たちに出会えたことに感激した。コーヒー豆のポテンシャルの違いを再確認する。

一般的に見た目は一緒に見える豆であってもこれだけの違いを垣間見るとついつい思い立って考えてしまう。自分がお客様へ提供するコーヒーをどう考えていくか、またどう伝えるべきか。

カッピング後に農園を巡る。舗装路から未舗装へ変わり乾いた土煙を上げながら走る。

綺麗な農園と設備を視察。

天日乾燥されるパーチメント。

また別の農園へ向け走り少しづつ登り始める。カルモデミナスの農園はブラジルでも標高差のある農園とのこと。

ブラジルの国花のイペーの花。黄色く鮮やかに咲いている。

農園内をひた走る。陽光が眩しくコーヒーの木々がキラキラしている。

収穫時期は既に終えておりチェリーはほとんど見当たらない。それでも美しい農園。開花時期に訪れたらどんなものだろうと想像する。

見渡す限り遠くまでコーヒーが植えられている。山がコーヒー農園である。

とても管理の行き届いた農園内であって、そこで働く人たちも周囲に住まれていた。

途中ゲストハウスに立ち寄り農園の歴史などを聞いた。代々受け継がれてきた農園ということ。

翌日サンロレンソから移動し、ポソスデカルダスヘ向かった。ここも起伏に富んだ大規模な農園がある。

ここは農園管理はもちろんのこと働く方々への配慮が素晴らしいとのこと。

カットバックされたコーヒーの木々。新しく力強くコーヒーの芽が出てくる。

農園内に住む人はとても穏やか。

昼食は農園内のゲストハウスでバーベキューを頂いた。カイピリーニャのバリエーションが多く楽しめた。お手製の様々な皿盛りが並べられており、おなかいっぱい食べた。

昼食中に頭上の木に止まったトゥッカーノ。重そうなクチバシとは裏腹に機敏な動きで飛び回っていた。

樹齢100年越えのコーヒーの木々が育っている。今だに実をつけている。

大型トラクターで牽引する貨物に乗り込み凸凹道をゆっくり進む。農園を見渡せる贅沢なドライブ。

生産地の土壌や標高、天候などもその土地の味を持つコーヒーになる。何がどうやってその味に変わっていくのだろうって考えたりしていた。

どれも同じコーヒーではない。これを伝えるのは容易なことではない。

ピッカーさんを乗せたトラックが走り抜けた。収穫時期のピークには数百人で摘み取るようだ。

ジャグチンガへ移動し機械でコーヒーチェリーを摘み取る。摘み取るというより、ふるい落とす。

機械でふるい落とされたコーヒーチェリー。

ナチュラル精製のため果肉のまま天日乾燥されている。乾燥にむらが出ないように適度に攪拌する。

爽快な空の下、パティオでは眩しく光るパーチメントが広がっている。

アフリカンベッドの上でパーチメントを乾燥させる。デリケートな乾燥を可能にする。

農園内にある木を眺めていた。ソフトボールくらいの茶褐色のみが付いているのを不思議そうに見ていると、アボカドの木だよと実を取って割って見せてくれた。マンゴーやスターフルーツ、ビワ、オレンジなどフルーツに囲まれていた。

農園巡りも終了し農業試験場へ。様々なコーヒーの品種を見せて頂いた。葉や花の形や大きさ、色なども様々ある。花はジャスミンに似た良い香りがある。

桜色のコーヒーの花もある。とても美しかった。農業試験場からサンパウロ市内へ向かう。ホテルに着き市内散策をする。私は美術館へ行った。

ブラジルはとても遠い国、そして広い。日本の面積の約23倍もあり、今回訪れたのはほんの少しの所に過ぎないのだと実感する。まだまだ見知らぬ農園や風景が世界にはたくさんあって、たくさんの人たちがコーヒーに携わっている。今まで訪れた国の風景の断片が頭の中に詰まっていて、いつしかそれはコーヒーを運ぶルートになっている。サンパウロからニューヨークまで約12時間、トランジット約2時間、ニューヨークから日本まで約14時間、この日は座りっぱなしで空を飛んでいくのだ。